先日、税務署から税理士さんを無料で派遣していただける「記帳指導」の第1回目が終了しました。
※記帳指導を受けることになった経緯はこちら。
http://green-jack.seesaa.net/article/401696155.html事前に担当の税理士さんからお電話をいただいて日程調整をし、当日は税理士さんが事業所(自宅)まで来てくださいます。
“税理士さん”というとスーツを来た七三分けのお堅いオジサマが来るイメージ(税理士さん、ごめんなさい…)だったのですが、担当してくださったのが女性の税理士さんでひと安心。
とても気さくでお話ししやすい方だったので、つい次々と質問攻めにしてしまい、あっという間の1時間でした(^-^;
ここで、これから個人開業される方への参考と自分の忘備録もかねて、今回教えていただいたことをまとめておきたいと思います。
【第1回目の記帳指導の概要】まずは青色申告制度や記帳について、レクチャーがありました。
全体的な概要は税務署の記帳説明会で説明があったので、特に下記のポイントに絞ったお話でした。
・帳簿の記帳方法について
・帳票類の保存期間について
・消費税課税事業者について
・青色事業専従者(家族を従業員にする場合の対応)について
レクチャーが終わり、ついに記帳の実践へ。
私はひとくちに“記帳”と言ってもどんな書類を用意して、その書類の1行目にまず何を書けばよいのか、完全にスタートでつまずいていました。
4月に開業し、8月のこの時点で記帳を全くしていないというお恥ずかしい状況の中、唯一記録していたのが、開業準備を始めたときから記帳指導当日までのお金の出入りの記録。
日付、支出または収入の金額、相手先名、摘要をEXCELで表にまとめたごく簡単なものでしたが、この書類を作っておいて助かりました。
税理士さんにまず教わったのは、前述の書類をもとに“仕訳日記帳”を作成すること。
仕訳日記帳とは日々の仕訳(=お金の出入り)をひたすらつけていくもので、会計ソフト買わない派の私はこれもEXCELで作成。
1行目、横列の項目は
・番号(仕訳1件につき1つの番号をふる)
・日付
・借方(左側)勘定科目
・借方金額
・貸方(右側)勘定科目
・貸方金額
・相手先名
・摘要
・備考
といったところ。
勘定科目にはコード番号をふっておき、コードを入力すると科目名が表示される関数(VLOOKUP)を設定しておけば後々が楽です。
2行目以降に日付順に仕訳を入力していきます。
――ここから、具体的な仕訳の入力方法です――まず初めに、開業日の日付で2件の仕訳を入力します。
1件目は元手として事業用の現金を確保する仕訳。
例えば最初に用意した資金が10万円だったとしたらこんな感じです。

2件目は開業準備のためにかけた費用の仕訳。
開業日までに使ったお金はすべてこの1行に集約します。
開業準備については期間の定めはないので、何年か前のものでも良いそうです。
私の場合、仕事用に購入した備品や事務用品などの他、3年前から開業のために資格をいくつか取得したのでその受講料や受験料、講習会に行くための交通費、ライセンスの申請料などをすべてここにカウントしました。
例えば準備にかかった費用が総額30万円だったとしたらこんな感じです。

ちなみに、開業費は「資産」とみなされ、開業した年に償却しても、翌年以降の売り上げの多い年に償却しても良いそうです。
なお、この30万円の仕訳には内訳が必要です。
私は記帳前に作っていた表の、開業日までのものを抜きだし、領収書等の証拠書類とともにまとめておきました。

3件目以降は、開業日翌日以降の日々のお金の出入りの仕訳。
私は事業用の物もプライベートのカードや銀行口座からかなり支払っているので仕訳がややこしくなるのでは…と心配していましたが、これは「事業主借」「事業主貸」という勘定科目を使うことで簡単に仕訳できると聞き、ほっとひと安心。
例えばプライベートのカードや口座から事業用にお金を使った場合には貸方に「事業主借」を、反対に、売上を得てそれを家計に使用する場合は借方に「事業主貸」を登場させればよいのです。
以下、税理士さんから教えていただいた仕訳の具体例をいくつかまとめておきます。
・事業用に分けた現金で備品や事務用品を購入した場合

・備品や事務用品を個人の電子マネーで購入した場合

・事業用の電話代を個人のクレジットカードで支払った場合

・仕事の移動に個人のSuicaやPASMOを使用した場合

・ホームページ制作やパンフレット印刷を外注し、代金を個人の銀行口座から支払った場合

・事業用の現金を補充する場合

・売上が入った場合

そして、仕訳日記帳を付けるのと並行し、領収書の整理も行います。

領収書は小さなものはA4のコピー用紙などに貼って(写真左側)、電話代など明細があるものはその原紙(写真右側)をファイリングする…というのが税理士さんおすすめの保管方法でした。
その際、仕訳日記帳の番号を領収書にも記載しておくと、後で照合しやすくなります。
そんなわけで、ここまで教えていただいたことにのっとって仕訳日記帳を作成し、領収書を整理してみましょう…というのが、第2回目の記帳指導までの宿題となりました。
とってもわかりやすく教えていただいたので、今まで悩んでいた仕訳がスイスイできるようになり、なんだか賢くなった気分♪
とはいえ、やり始めてみると、
「元入金や開業費の仕訳、摘要には何て書けばいいの?」
「カード決済している電話代やサーバー使用料、決済日と銀行引落日のどちらの日付で仕訳すればいいの?」
「ペットシッターは事前打合せ時に料金を前払いいただくことが多いけれど、売上の仕訳は前払いいただいた日と実際にシッターを行った日、どちらの日付で仕訳すればいいの?」
など、新たな疑問がムクムク湧いてきます…。
それについては次回に質問し、またここにまとめたいと思います。
第2回記帳指導は来月。
次は税理士さんに宿題の仕訳日記帳をチェックしていただき、これらを貸借対照表・損益計算書にまとめる作業へと進みます!
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