先月のブログにジャックの慢性腎不全がステージ3前半に移行したと書きましたが、その後9月半ばの検査でステージ3後半→先週の検査ではついにステージ4(慢性腎不全のステージは4までです)に突入してしまいました。
慢性腎不全の予後は猫よりも犬の方がよくないことは一般によく言われていますが、やはり進行は早いな…という印象。
ただ、ジャックは今も毎日散歩に行き、食べたいものならよく食べるので、数値で見るほど状態は悪くありません。
検査結果を見たかかりつけの先生の方が何だか焦っている感じで、「この数値だといつ食べられなくなって倒れてしまうかわからないので、まだ食欲がある今のうちに手を打ちましょう!!」と言われました。
本来ならステージ4だともう何も食べられず、歩けず、寝たきりでぐったりしていてもおかしくないくらいなのです。
ステージ3後半あたりから、ジャックがリンの制限食にストレスを感じ始めていることが分かったので、療法食をストップし、普通に食べたいものをあげて食後にリンの吸着剤を飲むスタイルに変更。
また、腎臓の悪化から脱水が進行してきているので、老犬クリニックから処方された重曹点滴の他に、かかりつけの動物病院からも点滴(乳酸リンゲル液)を処方され、これまでの週1回点滴→毎日点滴生活となりました。
吸着剤を常用するとなると、ひとつ気になることが。
「吸着剤はリンだけでなく体に必要なものも吸着して出してしまう」と老犬クリニックの先生から聞いていたので、現在ジャックが毎日服用している降圧剤(フォルテコール)と一緒に飲んでも大丈夫なのか心配になり、先生に質問。
すると先生は「時間をずらして別々で飲んだ方が良いですね」と。
これ、結構大事なことじゃない?
慢性腎不全でリン吸着剤(レンジアレン)と降圧剤(フォルテコール)を処方されてる子、たくさんいると思うんです。
私は質問したから別々に飲む方が良いと分かったけど、先生質問してこなかった人にもちゃんと説明してるのかな?と心配になりました。(先生は明らかに聞かれたから答えた感じだったし、受付で看護士さんからレンジアレンを渡された時も用法・用量・飲み合わせなどの説明は一切なく箱を渡されただけでした)
こういうことは求められなくてもしっかり飼い主に伝えてほしいな。。
獣医さんには当たり前のことでも、飼い主にとっては当たり前じゃないから。
かかりつけの先生、とても丁寧で優しくていい先生なんですが、こういうことが時々あるので大丈夫かな〜とちょっと心配になることがあります(^-^;
本格的な点滴投与を2週間続けた後、再び経過観察のため血液検査。
▼まだ呼ばれてもいないのに診察室に向かうジャック(笑)
点滴をすると血液が薄まり貧血になってしまうことがあるのですが、幸いジャックは全く貧血にはなっていませんでした。
ただ腎臓の数値がさらに悪化して、この日ステージ4の宣告。
まだ脱水状態のため点滴量をさらに増やし、毎日400mlの点滴をすることになりました。
(ちなみに一度に入れてよい点滴の量は体重1kgに対して30ml。ジャックは現在体重14.3kgなので、430mlくらいがMAXの指標となります)
ここまで脱水が進行すると、ジャックが腎機能の保護のために飲んでいる降圧剤(フォルテコール)は脱水を悪化させるため別のお薬に置き換えるのが一般的なのですが、かかりつけの先生からは一向にそんな話はなく…私の方から「脱水している時はフォルテコールは飲まないほうが良いと聞いたのですが?」と尋ねると、「そうですね、フォルテコールはステージ3前半の頃の状態に対して処方していたもので、この頃であれば内服薬でも腎臓の保護が目指せると考えていたのですが、現状は脱水を改善するための点滴が最優先になるのと、血圧を下げることでふらつきなどにもつながる可能性があるので、フォルテコールはストップしましょう」と先生。
ちょっとー、早く言ってよー!!!
脱水の所見は2週間前の経過観察時に既に出ていて、だからこそ本格的な点滴治療をスタートしたわけですが、それならその時休薬にしてくれれば良くない?
またまたこちらが聞かなきゃ教えてくれないやつでした。
ちなみにこんな数値ですが、ジャックは毎日欠かさず散歩に行っていて、無理強いはしないよう階段は抱っこしたり、坂道はカートに乗っておサボリしているものの、平地ではリードをぐいぐい引っ張って喜んで歩いています。
食欲も全盛期に比べたらずいぶん落ちましたが、食べたいものならまだまだよく食べます。
これまで闘病してきてつくづく痛感するのは早め早めの受診や検査と、病気と闘える身体づくりの大切さ。
毎日散歩して、好きなものを食べて、たくさん寝て過ごすジャック。
もしあまり動物病院に行かない飼い主だったら、多少足腰がよろめいても、ごはんを残しても、多少しんどそうでも、寝てばかりいても「歳のせいかな?」の一言で片づけられてしまうかもしれません。
こんなに元気に過ごせていても数値の上では末期の腎不全。
早めに検査をして気付けていなかったら、明らかにおかしいと感じた時には完全に手遅れとなっていた可能性があります。
そして、ジャックは腎不全が進行しても貧血もしていなければ、体重もまったく減らずにキープできています。
これまで長年続けてきた手作り食中心の食生活、さらに腎不全の診断を受けてからも初期のうちから療法食に切り替えたりすることなくしっかりタンパク質を摂取していたこともまた、病気と闘える身体づくりの大きな土台となっていそうです。
…というわけで、今月からは一気に通院頻度も高くなってきたジャック。
点滴を始めたことで在宅ケアの時間が増えたり、点滴により尿量も一気に増えたので数時間おきにトイレを促したり、後ろ足のふらつきが少し強くなってきたためすべての段差を介助したり…あまり長い時間目を離すことができなくなってしまったので、これから先はシッターをお受けできる件数や時間帯がだいぶ減ってしまうかもしれません。(特に遠方のお客様のご依頼は移動時間が長くなる分調整が厳しくなるかもしれません)
お客様にはご不便をおかけして大変申し訳ないのですが、こうして個人事業主でペットシッターを開業した理由はジャックやキキの高齢化に対応するためのものでもありました。
雇われの身で通勤していたら、急に病院に連れて行ったりすることも、様子を見に家に帰ることもままなりません。
おかげさまで現在仕事と老犬介護を両立できているのは、自宅開業・地域密着の仕事なればこそ、です。
▼最近のジャックのお散歩の様子
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