主催は女優の杉本彩さんが代表をつとめる公益財団法人動物環境・福祉協会Evaという団体。
イベントの内容は、最前線で動物愛護に関わっておられる方々のディスカッションや、神奈川県動物保護センターの現状や神戸の地域猫活動を紹介するスライド上映、飼い主に万一の事態が起きた場合に備える「ペット信託」に関する専門家のお話などで、是非聴いておきたい、見ておきたいテーマばかりでした。
開始ギリギリで会場に滑り込むと、受付は長蛇の列&座席もびっしり埋まって空席を探すのが大変なほど…あらためて杉本彩さんの人気の高さを感じます。
ディスカッションはパネリストを変えて午前と午後に2回行われましたが、いずれも神奈川県が殺処分ゼロを達成したがゆえの問題点と今後進むべき未来にフォーカスした内容でした。
「殺処分ゼロ達成!」というとセンターにいる動物がゼロになったような印象を受けてしまいがちですが、実際には殺処分を行っていないだけで、センターに収容されている犬猫(写真展示を見ると保護動物には亀などの小動物もいました)は、まだまだたくさんいるということ。
ボランティアさんによる引き出し、飼い主さんによるお迎えがなければ、センターで一生を終える動物もいます。
センターには飼い主さんの長期入院や飼い主さんとの死別などやむを得ない事情で収容された動物もいますが、無責任な飼育放棄でセンター収容を余儀なくされている動物がいるのも事実です。
それでも職員さん、ボランティアさんは手放した飼い主さんを責めたり怒ったりするのではなく、とにかく目の前の1頭1頭のいのちを慈しみ、誠心誠意向き合っていらっしゃるのがとても印象的でした。
そして、現在は稼働していない殺処分のガス室、焼却炉などに話が及んだ時には、苦しみながら無くなっていった動物たちの無念を思い涙が出ました…。(周りにもハンカチで目を押さえている方がたくさんいらっしゃいました。)
私はセンターの動物たちを見ると、どうしても「可哀想」「こんなことをするとは、なんてひどい飼い主だ!」という感情が先立ってしまいますが…その憐みや怒りのもう一歩先に進まなければ問題解決はスムーズにいかないと分かり、自分の未熟さを痛感しました。
また、行政と民間がお互いの出来ることの限界や立場を踏まえたうえでさらに連携を強化していく必要があること、未来の動物を取り巻く環境を良いものにしていくためには子供たちへの動物愛護教育(大人からの“押し付け”ではなく自発的な“気づき”を創出すること)が何よりの近道であることなど、今後への提言には深く納得し、途中話題に上った、終生飼養ができなかった飼い主さんにはその責任を問える仕組みづくり(条例化、今後の飼育制限等)が必要なのではないかとのアイデアにも大賛成でした。
▼ディスカッションの風景

向かって左が杉本彩さん、向かって右が当店も所属している神奈川動物ボランティア連絡会の代表・矢吹さん。
▼動物保護センターのスライド、写真展示

これは殺処分施設の写真。
以前は撮影禁止だったセンター内のリアルな様子がこうして発信されるようになったことも、動物愛護を推進するうえで大きな進歩ですね。
ペット信託のお話は、自分の身に万が一のことがあった場合、自分の財産をペット(ペットのお世話を引き受けてくださる方)に確実に残す方法についてのレクチャーでした。
その方法にも色々な選択肢があり、難しいと敬遠しがちな法律関係の手続きも、こうして気軽に相談に乗ってくださる専門家さんがいらっしゃることを知れるだけで大きな安心につながりますね。
動物法務支援ネットワークのホームページに手続の種類や方法などが掲載されていますので、ご興味のある方はぜひご覧になってくださいね。
▼ペット信託のお話風景

向かって右が、私がペットシッターとして独立する際に大変お世話になった、行政書士の田代先生。
ペットシッターのご経験もある法律家さんで、難しいことも分かりやすくお話しくださり、親身でとっても頼りになる先生です。
そして、イベントの最後は杉本彩さんからおわりのご挨拶。
お話を聴くにつけ、彩さんが名前だけの代表ではなく、本当に動物愛護の最前線で尽力されているのが伝わってきて頭が下がる思いです。。

さらに真面目なお話しからは脱線しますが、間近に見た彩さんが本当に美しかったです!
お顔やスタイルはもちろんのこと、姿勢やたたずまい、周囲にまとった空気までも美しく感じられるほどで、何度も見とれてしまいました…同性として激しく憧れます(*´艸`*)
…というわけで、長々と思いのままに書き連ねてしまいましたが、動物愛護週間に、動物愛護について真剣に考えるとても貴重な機会となりました。
今後もこうしたイベントや機会がどんどん増え、身近に動物愛護について考える風土がもっともっと広がっていくと良いなと思います。
▼(おまけ)会場で無料配布されていたポストカードと缶バッジ。

モデルはすべて保護猫ちゃん、地域猫ちゃんです。みんないい表情でかわいい〜♪
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