前回の続きです。
初期の慢性腎不全であるとの診断を受けた看板犬・ジャック。
前回はかかりつけの先生との診察室での会話や、私が診断を聞いてどんなことを考えたのかをお話ししました。
さて、今日はセカンドオピニオンの話、そしてジャックの腎臓ケアのために取り組み始めたことについて書きたいと思います。
診断を受けた翌日、早速セカンドオピニオンを求めて老犬クリニックの先生に電話をしました。
緊急性が低い状態とは言え、日々の食事やケアで気をつけるべきことがあれば、一日でも早く実行に移しておきたいなと思ったからです。
結論から言うと、老犬クリニックの先生いわく療法食や投薬、点滴に頼らずとも腎臓のケアはできるとのこと。
たくさんのアドバイスをいただいたので、紹介します。
・療法食について
老犬クリニックの先生も、療法食は脂質が多く、肝臓を傷める可能性があるため、食べない方が良いとの判断。
今後も手作り食を継続して問題ありませんとのお墨付きをいただきました。
・リン、タンパク質、ナトリウムの摂取制限について
[リン]
リンの摂取を控えることは今すぐに始めた方が良く、特にリンを多く含む下記の食材を控えるように言われました。
・鶏ささみ
・卵黄
・納豆
・内臓系(レバー類、魚の頭やはらわた部分など)
ジャックは卵黄と納豆が大好物なのですが…健康には代えられないので、この日からパッタリあげるのをやめました。
おやつに食べている小魚も、頭やはらわた部分を取り除き、下半身だけあげています。
[タンパク質]
もともと手作り食を食べている子はドッグフードを食べている子よりもタンパク質がしっかり摂取できている分、腎臓の数値も大きく出やすい傾向があります。
タンパク質が不足すると筋肉量が減り足腰の衰えにつながるほか、血行が悪くなり全身に元気がなくなるため、今後もしっかりタンパク質を摂取しましょう、と先生。
血行不良は実は腎臓にも悪影響。
腎臓のためにとタンパク質を制限し、結果血行不良で腎臓を傷めては、元も子もありませんね…
最近はシニアでも、腎臓を患った子でも、タンパク質はしっかり摂取するというのが新しいスタンダードとなりつつあるようです。
とはいえ、何事も過剰は禁物。
タンパク質は肉や魚からしっかり摂取し、その他の食材(大豆製品など)からの摂取は控えめにすることになりました。
[ナトリウム]
手作り食を食べている子は水分がたくさん取れているため、塩分過多になることはなく、意識して塩分の制限はしなくても良いのだそう。
ジャックの手作り食にはいつも少量のお塩(精製塩ではなく自然塩)や自家製の味噌で風味をつけているのですが、その程度はまったく問題ないとのことでした。
また、腎臓を患うと「かつおぶしは塩分が多いので食べない方が良い」という先生が多い中、老犬クリニックの先生は「かつおぶしはアミノ酸はじめ体に良い成分がたくさん含まれているので、是非食べてほしい食材です」と予想外の返答!かつおぶし大好きなジャックには嬉しすぎるお言葉でした♪
・カルシウム摂取のすすめ
タンパク質を体内で処理する際にカルシウムが必要になるため、今後はカルシウムをしっかり摂取してください、と先生。なんと「是非卵の殻を食べてほしいんです」とのアドバイスをいただきました。
ジャックに卵の殻を食べさせるなんて考えたこともなくビックリしましたが、早速卵の殻を粉砕したふりかけを作り、毎日の食事に取り入れ始めました。
▼これが卵の殻ふりかけ。
卵の殻を煮沸し、天日干し⇒薄皮は取り除き⇒すり鉢でパウダー状になるまで粉砕し、完成☆
卵の殻のジャリジャリした嫌な食感が残らないようパウダー状になるまで丹念に粉砕していますが、これをやると翌日もれなく親指の付け根と手首が筋肉痛になります(^-^;
当の本人はそんな苦労を知ってか知らずか、卵の殻が入っていても全く抵抗なくいつも通りモリモリ食べてくれています。
・点滴について
もう少し数値が高くなったら点滴の必要も出てくると言われていたジャックですが、これに対し、老犬クリニックの先生がとても分かりやすく点滴の意義と効果について教えてくれました。
そもそも点滴は脱水による元気消失や食欲不振を改善するために行うもので、ジャックのように元気で食欲がある状態ではまったくする必要はなく、もし脱水をしたとしても、皮下点滴より口から(食事や飲水から)摂取する水の方が脱水改善には圧倒的に効果があるとのことでした。
なので、水分たっぷりの手作り食を食べ、お水をたくさん飲んでいれば大丈夫。
それでも脱水するようなら飲み水に電解質のサプリメントを溶かして(人間でいうスポーツドリンクのような状態にして)飲ませ、脱水を防ぐというやり方もあるそうです。
もし点滴となったら老犬のジャックに点滴の間じっとしていることを強いるのはかわいそうな気がしていたのですが、これなら点滴よりもずっとハードルが低く、ジャックも私もお互い楽で良いなぁと気持ちが軽くなりました。
・投薬について
降圧剤(ACE阻害剤)を早めに投与することもすすめられていたジャックですが、実は毎日ごはんにトッピングしているマコモにACE阻害効果があるので、今後も引き続きマコモのトッピングを継続。
将来的にもう少し腎機能が低下した段階では、腎臓に良い漢方薬もあるとお聞きして、またひとつ選択肢が増えました。
…というわけで、老犬クリニックの先生には授業料をお支払いしたいくらいセカンドオピニオンで色々なことを教えていただき、我が家は東洋医学的なアプローチでジャックの腎臓をケアしていこうと決めました。
誤解のないように付け加えると、西洋医学的な治療を否定しているわけではありません。
肝臓が健康な子なら療法食と投薬で腎臓のケアをし、飲水量が少ない子なら点滴の力を借りて脱水を防ぐことも、もちろんアリだと思います。
その子の性格や体質、そのご家庭の事情によって、選択肢は変わってきますね。
今回ジャックの慢性腎不全が発覚して改めて感じたのは、定期健診の大切さ。
ジャックは10歳を過ぎてから半年に一度血液検査をし、ここ最近は年に一度くらい尿検査もしていたので、初期(本人にまだ症状がない)の段階で慢性腎不全に気づくことができました。
初期だからこそ、まだまだ時間も選択肢もたくさんあり、食事療法をはじめ、色々なケアにじっくり取り組めます。
これからも全身の健康のバランスを良い状態でキープしながら、ジャックが少しでも快適なシニアライフを送れるようにしてあげたいなと思います。
ただいま「3ヶ月後の検査までに食事療法で良くなって、かかりつけの先生をビックリさせよう!」を合言葉に、目下家族総出でジャックのケアを頑張っておりますo(^-^)o
▼セカンドオピニオンで教えてもらったことを忘れないために書いたノート。
食べ物のことばっかり…(笑)
ジャックの食いしん坊ぶりがこんなところにもにじみ出ています。
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コメント出来る事を知りました。
Facebookを辞めてからシッター以外お話し出来なかったので、こちらで話せるみたいで嬉しいです。
ジャック君も大変だったのですね…
老犬クリニックさんは本当に為になります。
お互い病気に負けず頑張りましょう〜!!^ - ^
コメントありがとうございます!
こちらでもぽん君ママさんと交流できて、私も嬉しいです♪
ジャックの場合、今回の慢性腎不全の診断も、肝臓やその他の数値が高いのも、病気というより老化に伴う内臓の経年劣化という感じで…逆に言うとこの歳まで大病もせず元気に過ごしてこれたのはとっても幸運なことだなぁと思います。
老犬クリニックの先生方は治療で愛犬の健康をサポートしてくださるだけでなく、親身なアドバイスで飼い主の気持ちにも寄り添って下さる、本当に有難い存在ですね。
病に負けず、頑張りましょうね(^-^)/