昨年秋から冬にかけて、虹の橋へ旅立ったワンちゃんネコちゃんたち。
これまで長らくお世話をさせていただいた感謝を込めてご紹介します。
最初は秋田犬のなつみちゃん。
昨年10月、虹の橋へ旅立ちました。
御年16歳。
以前もこのブログに書きましたが、秋田犬で現存する最高齢の記録は17歳と言われているので、奇跡と言っても過言ではないご長寿でした。
晩年は足腰が弱くなり、お耳も聞こえづらくなり、食欲にもムラが出たり、オムツが必要になったりと、介護生活を送っていたなつみちゃん。
それでも介護ハーネスを着けてお散歩したり、
好物のおやつやフードだとキッチンまでおねだりに来てモリモリ食べたりして、元気に過ごしていました。
なつみちゃんのお家には、7年ほど前に7歳の若さで虹の橋へ旅立った大ちゃんという弟分の秋田犬の男の子がいました。
なつみちゃん、大ちゃんの分まで長生きして、本当に偉かったね。
きっと虹の橋で久しぶりの再会を果たし、また一緒に過ごしているんだろうなぁ…と、元気だった頃の二人の笑顔を思い出しています。
なつみちゃんに最後のお別れを言いに行った際に、飼い主様にお贈りした羊毛フェルト細工。
せっかくなので大ちゃんとなつみちゃん、ふたり一緒に。
フレームからあふれ出そうな二人の笑顔です(^-^)
続いてはシャムMIXのこゆきくん。
昨年11月、18歳半ばで虹の橋へと旅立ちました。
実は11月にこゆきくんのシッターのご依頼をいただいていたのですが、鍵のお預かりとお打ち合わせに伺うと「数日前からまったくごはんを食べないんです」と飼い主様。
そこから約2週間の後、シッター予定日を前にこゆきくんは旅立っていきました。
今にして思うと、こゆきくんはすべてを察して、徐々に食べるものを断ち、お水を断ち…旅立ちの準備を始めていたのだと思います。
「愛犬愛猫には1分1秒でも長く生きていてほしい、そのためにはどんなことでもしたい」と願う飼い主様がいらっしゃる一方で、最近は「終末期に頻繁に通院するなどの医療行為はせず、無理に食べさせたり飲ませたりすることもせずに、最後は枯れるように自然に旅立たせてあげたい」と願う飼い主様も増えてきました。
ただ、そうは思っていてもそれを貫くのは飼い主様にも強い意志が必要で、やはり目の前の愛犬愛猫が衰弱していく姿を見ているのがつらくなり、結局病院に駆け込む…という方も少なくありません。
でも、病院が大の苦手だったこゆきくん。
飼い主様、主治医の先生とも相談し「無理な治療や処置はせず、自然にまかせてこゆきくんの経過を見守りましょう」という結論に。
終末期に色々な治療や処置を提案される獣医さんも多い中で、こゆきくんにかかるストレスに最大限配慮して、飼い主様の決断を後押しされた先生の、動物と飼い主様に寄り添うお気持ちに感銘を受けました。
こゆきくんの訃報を受けた翌日、鍵のご返却もかねて弔問に伺い、こゆきくんにも直接お別れが言えました。
その時お贈りしたこゆきくんの羊毛フェルト細工。
「ぜひこゆきくんのおヒゲをもらって、この羊毛フェルトに刺して完成させてくださいね」と飼い主様に託しました。
近い将来、また猫を家族に迎えたいとおっしゃっていた飼い主様から「こゆきが毛皮を着替えて我が家に戻ってきたら、必ずご連絡します」との嬉しいお言葉をいただきました。
また笑顔で飼い主様と再会できる日がとても楽しみです。
最後はチワワ×シーズーMIXのヘイジくん。
昨年12月、15歳で虹の橋へ旅立ちました。
ヘイジくんが亡くなる前の月にシッターにお伺いした時は元気いっぱい&食欲旺盛だったヘイジくん。
「またねー」と言ってお別れしたのがまさか最後になってしまうとは、思いもよりませんでした。
長年心臓に持病を抱えてはいたものの、お薬を飲みながら体調をコントロールし、15歳まで元気に長生き。
しかも、亡くなる当日まで自力で食事やトイレもできており、介護日数は0日だったそうです。
そして、旅立ちはご家族が揃うのを待って、最愛の飼い主様の腕の中で…
飼い主様からお聞きした旅立ちの様子に、空気が読めておりこうさんで、抱っこが大好きだったヘイジくんらしい最期だなぁと、胸が熱くなりました。
ただ、それなりに覚悟をする時間が持てる介護期を経た子のお別れと比べると、介護期を経ずにお別れを迎えた飼い主様のペットロスは辛いものになることが多く…すぐに弔問に伺ってヘイジくんのお話しをするのはかえって飼い主様にも辛い思いをさせてしまうと思い、ヘイジくんの羊毛フェルト細工にお手紙を添えて、郵便受けへ投函し、弔問は控えました。
ヘイジくん、いつもハウスで前足をそろえてお行儀よく寝ている姿が印象的だったので、羊毛フェルト細工はその時のヘイジくんをモデルに。
年が明け、1月の終わり頃。
仕事帰りにヘイジくんの飼い主様とバッタリお会いしました。
私も一昨年の12月にジャックとお別れし、昨年の1月はまだ悲しみの真っ只中にいました。
ちょうど1年前の自分と重なって、飼い主様の悲しみが手に取るように理解でき…ヘイジくんのこと、ペットロスのこと、二人して涙しながら色々なことをお話ししました。
仕事柄、愛犬愛猫を亡くされたばかりの飼い主様とお話しする機会が多いですが、帰り際に飼い主様から「伊藤さんとお話しできて気持ちが楽になりました」とのありがたいお言葉をよくいただきます。
特別なことは何ひとつしていませんが、長年シッターとしてお世話をさせていただいたからこそわかる、ワンちゃんネコちゃんの性格や持病など、細かな背景を理解した上でお話ができること、そして私自身がペットロスの経験者であり飼い主様のお気持ちに共感できることが、そう言っていただける理由なのかなと思っています。
私は「くよくよしていたらワンちゃんネコちゃんが悲しみますよ」なんてことは口が裂けても言いません。
悲しむことは決して悪いことではないですし、悲しみの深さはイコール愛情の深さ。
道を歩いていてよそのワンちゃんを見て涙が出てしまったり、スーパーでお買い物をしていて亡くなった子の大好物を見て涙が出てしまったりしてもいいじゃない!マスクをして風邪や花粉症のフリをして誤魔化せばいいんだ、って思っています。
焦らずゆっくり、感情に無理にフタをせず、涙を流す時間も、悲しみに向き合う時間もぜひ大切にしてほしい…そんな時、姿は見えずとも愛犬愛猫が必ずそばにいてくれると信じています。
ちなみにこゆきくんとヘイジくんは、ジャックと同じペット霊園。(我が家がかれこれ15年来お世話になっているペット霊園で、お客様から「どこか良い所をご存じですか?」と聞かれたら必ずここをご紹介しています)
ジャックに頼もしいお友達が増えたようで何だか嬉しいです。
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2023年02月13日
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