今日で東日本大震災から12年。
今週はテレビでも震災関連の特別番組が各局で放送され、改めて災害対策について考えたり、備えを見直したりしている方もいらっしゃることと思います。
当店では開業当初からの一貫した方針として、お客様とのお打ち合わせの際には必ず「シッターご依頼期間中に災害が起きた場合」についてご説明しています。
あくまで私が無事であることが前提にはなってしまいますが、災害発生時にはワンちゃんネコちゃんたちの無事の確認のための巡回をし、お客様へ結果をご報告する臨時対応を行うつもりでおりますので、どのレベルの災害でどのような対応を行うのかを、具体的にお伝えしています。
幸いこれまでに地震やお客様宅近隣での火災など、無事確認のために見回りをしたことは片手で数えられるくらいしかありませんが、こればかりは少ないに越したことはありませんね。
ところで、「もしも」の備えというと災害対策を思い浮かべる方が圧倒的に多いと思いますが、「もしも」は災害の時ばかりではありません。
実は昨年末、当店のお問い合わせフォームへこんなメールをいただきました。
「明後日から夫婦共に入院することになり、猫のお世話を依頼したい。事前打ち合わせができるのは今日か明日しかありませんが対応可能ですか?」という、ご新規のお問い合わせです。
そもそも当店はもう7年ほど前から新規のお客様の受け入れをストップしていますし、この時は年末の繁忙期でしたので既にスケジュールも満杯。
今回限りで例外的に対応して差し上げるということも難しく、お断りする以外の選択肢がありませんでした。
この方のように突然入院することになってしまったり、離れて暮らすご家族のご病気やご不幸などで急遽帰省が必要になったりと、急に家をあけなければならなくなること、実際にお客様宅でもよくあります。
さらに、あまり考えたくはないですが、お出かけ先で事件や事故に巻き込まれてしまったり、職場で地震などの大規模災害に遭って帰宅困難となり自宅に戻れないというケースも考えられます。
そんな時、お家にいるワンちゃんネコちゃんのお世話、代わりに頼める人はいますか?
当店ではシッター終了後も鍵をご返却せずにお預かりしたままのお客様が実はとても多いです。
毎週お伺いしている常連のお客様宅の鍵を預かりっぱなしにすることはどのシッターさんでもよくあることだと思いますが、年に数回のご利用のお客様の中にも長期で鍵を託してくださっている方が年々増えています。
理由は前述のような「もしも」に備えるため。
実際に昨年には、遠方で暮らすご家族が危篤となったお客様が、とるものもとりあえずご実家へ出発。
出先からシッターのご依頼をいただいて急遽お世話に伺ったことがありました。
またあるお宅では、持病のあるネコちゃんに朝晩の投薬が欠かせず、半日帰宅できないだけでも体調が心配なので「もし私が帰れなくても伊藤さんに様子を見に行ってもらえるように」と長らく鍵を託してくださっています。
何度もお世話をさせていただいているお客様宅であれば、お世話の方法も、どこに何があるのかも頭に入っていますので、極端な話、鍵さえあれば急なお世話にも対応できます。
それもこれも、長らくご愛顧いただいてきた月日の積み重ねと、信頼関係があればこそ。
急なご依頼に対応できるか否かは、ご新規の方とリピーターの方とで、結論が大きく変わってきます。
「もしも」の備え、充分でないなと思われた方は、これを機会に何もない平時のうちから考え、対策しておくことを強くおすすめします。
「もしも」の形はご家庭により様々。
是非ご家族で想像力をはたらかせて、たくさん話し合ってみてください。
私もお客様宅の「日常」と「もしも」どちらも全力でサポートできるよう、これからも努力してまいります!
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2023年03月11日
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