2024年06月04日

ブログは滞っていますが元気です。

4月末からブログを更新できないまま1ヶ月以上が経ってしまいました。

ちょうどゴールデンウィークの繁忙期に差し掛かる頃に家族が緊急入院してしまい、4月下旬はひたすら仕事・病院・家を自転車で回る生活をしていて、とにかくいただいたご予約のお世話に回るだけで精一杯でした。
幸い家族は1週間ほどで退院し、緊急事態は短期間で済みましたが、5月はゴールデンウィーク後もずっとご予約多めだったのと、通院付き添いなどの事後対応もあって、何となく気ぜわしい日々が続き…

そんなわけでブログの更新にまで手が回っていませんが、ご予約の受付や連絡調整、シッティングは普段どおり行っていますし、私自身は元気で通常営業中です!

実は明日から5日間、看板犬・ジャックの幼馴染のワンちゃん(要介護)を我が家でお預かりすることになり、まだしばらくバタバタしそうですが、久しぶりに自宅に犬のいる生活が戻ってくるので、少し楽しみでもあります。

私はペットシッターとしては出張専門で、自宅を飼養施設(お預かり施設)にして営業することについては許可を得ておりませんので、今回はあくまでお友達として、無償でのお預かり。
ちなみに、私がもしこれを仕事として代金をいただいて行うと、違法になってしまいます。

さらに7月8月のご予約も続々いただいていて、今年の夏も忙しくなりそうです。
既にご予約満杯の日もあり、また、年々猛暑が厳しくなっているため特にワンちゃんのお散歩は外に出られる時間が限られてしまい、お受けできるご予約件数にも限りがあります。
夏のご予約をご検討の方はお早めにご一報いただければ幸いです。

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看板猫・キキも家族のドタバタを傍らで眺めつつ…色々感じているとは思いますが、よく食べ&よく寝て元気に過ごしてくれています(^-^)


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2024年04月01日

幸せネコちゃんのシンデレラストーリー<第3話>

幸せネコちゃんのシンデレラストーリー<第2話>の続きです。
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▲シンクロ顔洗い(左:リンちゃん、右:レオちゃん)

生まれてから12年あまり、地域猫生活をしていたリンちゃん&レオちゃん。
実はリンちゃん&レオちゃんがかなり若いうちからお家に入れて飼うことを考えていらっしゃった飼い主様でしたが、そうできなかったのには様々な理由がありました。

中でももっとも大きかったのは先住犬・ヘイジくんの存在。

まずは警戒心が強いヘイジくんと、リンちゃん&レオちゃんの相性が合うかどうかの心配。
自分のテリトリーにネコちゃんが入ってくることにストレスを感じないかどうか、いつもママにべったり甘えん坊だったヘイジくんが「ママを取られた!」と焼きもちを焼くのではないか、また、外でのびのび暮らしてきたリンちゃん&レオちゃんがスペースの限られた室内で暮らすことにストレスを感じるのではないかと、思いを巡らせていらっしゃいました。

そして、相性やストレス以上に大きな問題だったのはヘイジくんの持病。
心臓に持病を抱えていたヘイジくん、晩年は症状も重かったので、環境の変化がヘイジくんの体に負荷をかけることは避けたかったのです。

いずれもやってみてうまくいく(何も問題が起こらない)可能性もないわけではありませんでしたが、うまくいかなかった時を想定するとかなりの試行錯誤や労力を要することが考えられ、当時帰省や親御さんの介護、ご家族やご自身の入退院、ヘイジくんの持病のケアが同時進行していた飼い主様にはそれをする余裕がありませんでした。

「要領よく、すべてをうまく回すことができない」と、なかば罪悪感にも近い思いを抱えて長年悩んでいらっしゃった飼い主様でしたが、そんなお悩みをお聞きするたびに必ずお伝えしていたのは「できることを、ひとつずつ、確実に」ということ。
自分一人でできることには限界があり、あれもこれもと無理にいっぺんにやろうとして途中でパンクしてしまったら元も子もないので、自分の中での優先順位を検討してみることをお勧めしました。

「優先順位」というと命あるものに順番をつけるようで一見残酷なようにも思えますが、救急医療のトリアージ同様、結局はより多くの命を救うための手段、ご家族と動物たちのためにどうすれば一番みんなが幸せになれるかの決断なのです。
しばらくしてお会いした飼い主様「年齢的な順序を考えるとお母様を看取って、ヘイジくんを見送って、そのあとシニアになったリンちゃん&レオちゃんをお家に迎えて…というステップを踏めたらいいな」と、しっかり考えを整理し、未来を見据えていらっしゃいました。



そして4年前にお母様が旅立ち、一昨年ヘイジくんも旅立つと、事態は進展。
これまでのご経験から早めに「終活」についても考え始めた飼い主様、一軒家からペット可のマンションへお引越しし、そのタイミングでリンちゃん&レオちゃんをお家に入れ、新居で一緒に生活し始めることを決意されたのです。

その頃には二人ともごはんをあげる際に扉を開けておくと玄関先までは入ってくるくらい警戒心がなくなりつつあり、
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私ももう「地域猫だから」と距離は置かず、遠慮なく仲良くなりにいきました。
おかげでこんなにリラックスした姿や、無防備にじゃれあう姿も見せてもらえるようになり、
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「きっと捕獲もうまくいくに違いない!」と安心していました。


引越翌日に飼い主様が元のお家にいらっしゃり

捕獲をしてその足で動物病院に入院

検査をし、体をきれいにして

退院したその足で新居へ

…という段取りをし、いざ捕獲当日を迎えましたが、無情にも捕獲は失敗。
警戒心の強いレオちゃんが全力で抵抗し、飼い主様の腕をざっくり引っ搔いて逃げてしまったのです。

すっかり心が折れてしまった飼い主様、すぐ捕まえられるリンちゃんだけでも先に入院させ、新居へ…と口にされていたのですが、それは絶対にやめてくださいとお願いしました。
警戒心の強いレオちゃん、ずっと一緒だったリンちゃんとここで引き離してしまったら、捕獲の可能性が下がるだけでなく、入院に伴うストレスも増す可能性が高いので、必ず同じ日に入院し、入院する部屋はリンちゃんとレオちゃん一緒にしてもらえるよう病院にお願いし、退院の日(新居に入る日)も同じにしてあげてくださいと。

さらに、これから家族として一緒に生活する飼い主様が、レオちゃんと仲良く暮らしてもらえるよう、再び捕獲に挑んでレオちゃんとの間に禍根を残すのは避けた方が良いと思い、捕獲は私がすべきだなとひそかに決意を固めていました。



捕獲失敗の翌日。
お引越し後の片付けがある飼い主様に代わって、私がリンちゃん&レオちゃんのお世話へ。
幸いレオちゃんは朝夕きちんとごはんを食べに来てくれて、夜様子を見に行くと寝床にも戻ってきてくれていました。
これはまだ捕獲のチャンスがありそうだなとホッとして、その日は帰宅。



そして翌々日。
朝のお世話にお伺いした後、帰ったふりをしてお家の中で身をひそめること20〜30分。
そっと玄関を出て寝床を覗くと、朝ごはんを食べて満腹になったレオちゃんがスヤスヤ寝ているではありませんか!!
「今だ!」と思い立ち、寝床の扉を閉め、あっけないほど一瞬で捕獲が完了。
すぐに飼い主様に連絡してこちらへ向かってもらい、飼い主様をお待ちする間にリンちゃんも捕獲して、飼い主様へ引き渡し。
ふたりは無事一緒に病院へと向かいました。

病院へ向かう車を見送って帰る道すがら、捕獲の瞬間が走馬灯のようによみがえってきました。
一瞬の出来事ではありましたが、近くにいても油断してもらえる関係が築けていたからこその捕獲成功で、ふたりと積み重ねた9年間のまさに集大成。
ホッとした瞬間じわじわと喜びがこみ上げてきました。



数日後、退院したふたりはついに新居デビュー。
用意したケージに入れてあげると、ケージから出してくれと鳴き叫ぶでもなく、暴れるでもなく、飼い主様もびっくりするほどおとなしくふたり静かに身を寄せ合っていたそうです。
最初の1週間はふたりが安心して過ごせるよう、ケージを布で覆ってあげるようアドバイスさせてもらったのですが、覆った布さえあればごはんもモリモリ食べ、トイレもきちんとでき、眠ることもできていました。
飼い主様が「ごはんを盛った器を置くと、早く食べたいから布下ろしてよって顔をしてくるんですよ」とおっしゃっていて、そのお話を聞いた私はついラーメン屋一蘭の「味集中カウンター」を連想して笑ってしまいました(笑)

ふたりが初日からお家で落ち着いて生活できていたのは、入院時の成功体験が大きいのではないかと思います。
数日間病院のケージで一緒に過ごす中で室内での生活を覚えるきっかけとなり、「ふたり一緒に居れば大丈夫」という確信を得ることもでき、今にして思うと本当にお家デビューの良いトレーニングになりました。



お家デビューから2週間ほど経った頃、ふたりの様子を見に新居にお邪魔しました。
ケージの中でまだ少し緊張した面持ちではありましたが、取り乱した様子もなく落ち着いていました。
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そして今年に入り捕獲から2ヶ月半が経った頃、再び様子を見に伺うと…ケージを出てお部屋で過ごせるようになり、すっかり家猫のオーラをまとったふたりがいました。
お気に入りのハウスで堂々とくつろぐリンちゃんと、
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パパの書斎のデスクの足元でくつろいだり、棚の隙間を秘密基地にしたり、リンちゃんほどではないにしてもそれなりにお家ライフを満喫しているレオちゃん。
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そして、間もなく5ヶ月が経とうとする現在は…
なんとリビングに出て来てお腹を見せてじゃれ合う姿が見られるまでになりました。
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様々なライフステージの変化を乗り越えて、今は心穏やかにリンちゃん&レオちゃんとの暮らしに向き合っていらっしゃる飼い主様、先日「リンとレオが私達と出会って家族に迎えられて幸せだと思ってもらえるように寄り添っていきます」と、前向きなメッセージをお寄せくださいました。

お家に入るまで12年あまりかかりましたが、決して遅いということはなく、これが飼い主様とリンちゃん&レオちゃんにとってのベストタイミング。
私もそのお手伝いができたことを本当に嬉しく思います。



最後に、本筋とは少しそれますが…

レオちゃん、そのお名前から男の子だと思って読んでくださった方も多いと思います。
実は飼い主様も私も、捕獲までは男の子だと思っていました。

というのも、12年前の不妊去勢手術の際に動物病院の先生がリンちゃんは女の子、レオちゃんが男の子という結果を飼い主様に伝えていて、飼い主様からお打ち合わせで性別を聞いた私も「三毛なのに男の子って珍しいな、でもキジ模様も入っているし、純然たる三毛猫ではないのかな」ぐらいにしか思っていませんでした。

が、昨年捕獲したレオちゃんと久々にご対面した先生、飼い主様との会話の中でレオちゃんの話になると突然「三毛だからたぶんオスじゃなくてメスですよ」と言い出したそうで…入院の数日で、結局女の子だということが確認されました。

ちなみにその先生は我が家のジャックやキキも長らくお世話になっているのですが、ジャックに小麦アレルギーの診断をしておきながら、療法食をすすめる時に小麦入りのフードを出してきたり、キキがシニアであることを忘れて(あまり病院に行かないのでおそらく数年前の印象のまま止まっていて)ここ最近は連れて行くたびにカルテの年齢を見て「えっ?」とビックリしていたり、やや天然なところもある先生で…今回の一件も笑い事ではないけれどちょっと笑ってしまいました。

先生、しっかりしてよー!!!(笑)



…というわけで、3話連載でお送りしてきたシンデレラストーリーもこれにておしまい。
長らくお付き合いいただきありがとうございました。

これからもシッターとしてふたりのシンデレラストーリーの続きを末永く見守り続けていけたらと思っています。

▼ラストはもう二度と見られないリンちゃんの野生ショット。捕まえてきたヘビで遊ぶリンちゃん…忘れられない光景です(^-^;
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2024年03月24日

幸せネコちゃんのシンデレラストーリー<第2話>

幸せネコちゃんのシンデレラストーリー<第1話>の続きです。

9年前に初回のシッターご依頼を受け、初めて会った地域猫のリンちゃん&レオちゃん(当時推定3〜4歳)
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ご契約とお世話方法の打ち合わせのためご自宅に伺い、ふたりの生活環境を見せていただくと、これまで地域猫ちゃんのお世話の様子を何軒か見てきた中で「だいたいこんな感じかなぁ」と想像していたものとはるかにレベルが違っていて驚きました。



まずは、食事。

ごはんは朝晩2回と、お昼の間食で1日3回。
朝晩のごはんはドライフードとウェットフードを、飽きないよう毎日違う種類のものをローテーションしながらもらっていて、間食にはちゅ〜るやスープなど水分補給ができるものを。
「おかわり」や「もうちょっと違うもの食べたいなぁ」というふたりのリクエストにもできる限り応えていらっしゃいました。
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▲ドライフードに、ウェットフードに、おやつ…お皿をたくさん並べて豪華フルコース!

ふたりの暮らすエリアは緑豊かで虫や小動物も多い場所だったので、食べ物を出しっぱなしにして他の猫、カラス、タヌキ、アライグマなど他の動物が食べに来ることがないよう、食事が終わるまで見守り、終わったらすぐに片付けて食器を洗浄。
常に置いてあるのは飲み水の器だけ、という状態を徹底していました。



次に、住環境。

寝床は敷地内の屋根のある場所に、ふたり一緒に入れる大きさのハウスを設置してもらい、ハウスの中には夏は肌触りの良いタオルを、冬には暖かい毛布を敷いてもらっていました。
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雨の日の翌日には濡れて汚れたタオルや毛布は新しいものに交換してもらったり、寒さが厳しい季節には暖を取れるよう毛布の間に使い捨てカイロを挟んでもらったりと、常に快適で衛生的な環境をキープ。
(どの写真を見てもわかりますが、リンちゃん&レオちゃんとても毛並みが良く、被毛の白い部分が真っ白で、食事と衛生面の充実を物語っています!)

さらにジャングルジムや爪とぎ、
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日向ぼっこができるベンチも置いてもらい、
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夏には暑さをしのげるようサンシェードで日陰も作ってもらっていました。
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そして、外で暮らすネコちゃんにはつきもののトイレの問題。
飼い主様はご自宅の庭の一角に砂場を作ってふたりのトイレも準備しました。
それでも外で過ごしているふたりの排泄を100%コントロールできるわけではありませんでしたが、そこは近隣のご理解を得てお世話をスタートされているため大きなトラブルやクレームになることはなく。
飼い主様も最初に話を通して終わりにはせず、折に触れて「ご迷惑おかけしていませんか?」とご近所さんへのご挨拶やご配慮を欠かさず続けておられました。



以上のように、ふたりが過ごしているのが外であるということを除いては、お家で飼われているネコちゃんと遜色ない環境で、ふたりが想像の何倍も、何十倍も手厚いお世話をされていることにただただ驚き、これをずっと継続してこられた飼い主様に頭の下がる思いでした。



社交的で空気を読むのが上手なリンちゃんと、人見知りで警戒心が強いレオちゃん。

リンちゃんは私が伺うといつもご機嫌でお出迎えしてくれて、ごはんを食べに来なかった日は一度もなく皆勤賞💮
一方、警戒心の強いレオちゃんは、昼間出かけた先で怖い思いをしたり、お家の近くで工事をしていたり、お家への道中に他の猫がいたりすると、ごはんを食べにお家に戻って来られないということがありました。
ごはんの合図の呼び鈴を鳴らしてもご近所を見回っても姿がなく…諦めて食器を全部片付け、戸締まりをし、次のご予約のお客様宅へ向かおうとしたところにひょっこり帰って来たレオちゃんの姿を見つけ、もう一度お家に戻ってごはんをあげたこともよくありました。
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▲私が帰る頃にひょっこり「あのー…今帰ってきたんですけど…」のレオちゃん。

次の予定もあるし、時間もオーバーしてしまうし、レオちゃんに気づかないふりをして移動することもできないわけではありませんでしたが、それはどうしてもできず…
外で暮らす地域猫ちゃんにとって、1食1食のごはんは大切なライフライン。
お家で飼われているネコちゃんなら明日も確実にそこに居てくれますが、外で暮らすネコちゃんは明日も必ず会えるという確証はありません。
なのでどんな状況でも会えた時には確実にごはんをあげるということを徹底していました。

さらに、ふたりと接する時にはもうひとつ心がけていたことがありました。
それは、信頼関係は築きますが仲良くはなりすぎないということ。
その理由は6年前の記事に綴っていますので、ご興味のある方は下記リンクからご覧くださいね。
 ↓
2018年6月29日掲載:地域猫ちゃんのお世話



そもそもリンちゃん&レオちゃんのシッターにお伺いすることになったきっかけは、飼い主様が離れて暮らすお母様のところへ定期的に帰省をする必要があったため。

最初のきっかけは「帰省」でしたが、その後9年間シッターにお伺いする間に飼い主様ご家族や、ヘイジくん、リンちゃん&レオちゃんを取り巻く状況も少しずつ変わっていき…ライフステージが進んでいくにつれ、シッターが必要になるタイミングも、ご要望も変化していきました。

まずは心臓に持病を抱えていたヘイジくんのお留守番。
若くて健康な頃は常に人の目がある方が安心なためペットホテルを利用されていましたが、警戒心が強く人見知り&犬見知りするヘイジくん、ペットホテルで不安や興奮を抱えながら過ごすよりも、慣れたお家でお留守番する方が心臓への負担が少ないのではとの理由から、シッターでのお留守番に切り替え。
これに関してはかなり前もってご相談をいただき、予行演習も何度かさせていただきました。

さらに、お母様のご病状の悪化に伴い急な帰省の可能性が出てくると、こちらも事前にお打ち合わせをさせていただき、鍵を常時お預かりする形に切り替え。
おかげで私自身も心づもりができ、有事の時にすぐ動くことができたのでとても助かりました。

さらに、数年前には飼い主様ご自身の入院に伴う長期お留守番もありましたが、既に長らくご愛顧いただいた中での信頼関係もあり、様々な事態に備えてお打ち合わせやご相談を重ねていたため、特に混乱もなく、退院の日まで滞りなくお世話を終えることができました。



リンちゃん&レオちゃんのお宅と同様に、人とペットの高齢化が同時に進行していたり、共に持病を抱えていたりというお宅はかなり多く、その一方でそれらに対する対策は充分でないお宅がまだまだ多いのが現状です。

そんな中で、飼い主様は有事になる前に様々な事態を想定し、ご家族の皆様やヘイジくん、リンちゃん&レオちゃんにとってどうするのが最善なのか、どんな対策ができるか、日々悩みながらも真剣に考え、さらに有事が2つ以上同時に起こった場合の対応の優先順位などもきちんと検討されていました。
飼い主様が悩み考える過程では、私も何度かご相談をお受けし、僭越ながらアドバイスもさせていただきましたが、そのたびに「こんなに真摯に向き合ってくださる飼い主様がいらして、ヘイジくんもリンちゃんもレオちゃんも本当に幸せだなぁ」と嬉しくなると同時に、こんな飼い主様がもっともっと増えていってくれることを願わずにはいられませんでした。



…というわけで第2話はここまで。

次回・第3話はいよいよ完結編!
リンちゃん&レオちゃんの捕獲からお家デビューまでのドキュメンタリーをお届けします。



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2024年03月16日

幸せネコちゃんのシンデレラストーリー<第1話>

今日から3回の連載で、とびっきり幸せなネコちゃんのシンデレラストーリーをお届けします。

主役はこのふたり。
リンちゃん(左)&レオちゃん(右)。
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12年あまりの地域猫生活の末、昨年秋に晴れて家猫デビューを果たしました!

今は暖かいお家で幸せに過ごしていますが、ここに至るまでには様々なハードルがあり、決して平坦な道のりではありませんでした。
そのハードルをひとつひとつ乗り越えて来られた過程には一人でも多くの方に知っていただきたい啓発のポイントがたくさんあり、ぜひブログに残しておきたいと思い、飼い主様の許可を得て今回記事にさせていただきました。

長くなりますが、よかったらお時間のある時にお読みいただければと思います。



さかのぼること今から9年前の2015年。
まだ開業して1年も経たない私のもとに、1本のお電話が入りました。
「地域猫のシッターをお願いすることはできるのでしょうか?」と非常に遠慮がちなお問い合わせ。
詳しいお話をお聞きしようと後日お打ち合わせに伺うと、ただごはんをあげるというだけではなく、不妊去勢手術をし、必要に応じてケガや病気などの治療もし、ご近所の方の了解を得てお世話をされているとのこと。
「そういうことなら喜んでお世話させていただきます!」とシッターをお引き受けしました。

▼昔を思い出そうとブログをさかのぼっていたら…9年前のお問い合わせについて綴ったブログがありました!
2015年2月6日掲載:こんなお世話も「あり」です。



実は、このお問い合わせをくださったのは一昨年の暮れに虹の橋へと旅立った、ヘイジくんの飼い主様。
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この頃まだヘイジくんはお留守番の時にペットホテルを利用していたため、ネコちゃんたちの方が長いお付き合いなんです。

▼ちなみに、ヘイジくんのシッター予行演習、初シッターの時のブログもありました!
2015年11月12日掲載:とっても知性派!ヘイジくん
2018年5月29日掲載:GWシッター日記(その1)



話を元に戻します。
リンちゃん&レオちゃんは2011年、野良猫のお母さんからきょうだいとして生まれました。

その地域ではふたりの母猫を含め野良猫がとても多く、住民の皆さんの悩みの種でした。
ふたりが生まれてしばらくした頃、地域住民と動物愛護団体の協議の末に野良猫の一斉捕獲&不妊去勢手術が行われ…まだ幼く手術ができる月齢に達していなかったリンちゃんとレオちゃんは捕獲見送りとなりました。

すくすくと成長し、やがて手術ができる月齢となったリンちゃん&レオちゃん。
その地域にお住まいだった飼い主様はふたりの成長をずっと見守り続けていました。

ふたりを見守りながら、飼い主様の心の中にはたくさんの思いが交錯していました。
無責任な人間たちの手によって増えてしまった野良猫たちが罪もないのに疎まれ邪魔者扱いされている現状、外で暮らす野良猫たちの過酷な環境、お世話をしてあげたい、でも一時の気持ちだけで簡単に命あるもののお世話に手を出すべきではないという葛藤――真剣に自分自身と、そしてふたりの小さな命と向き合った末、ついに二人を地域猫としてお世話し続けることを決心されたそうです。

決意を固めた飼い主様は、すぐに行動を開始。
まずはふたりのお世話をすることについて、ご近所の方へご理解を得るべく、ご説明に回られました。
ふたりを不妊去勢手術の後、地域猫として自宅の敷地内でお世話することを伝えると、ご近所の皆さんの反応はとても温かく、感謝される方もいらっしゃったといいます。

地域猫活動は環境省や各自治体も推奨している活動ではありますが、外で猫のお世話をしていると(それがルールに則り、近隣に配慮された地域猫活動であっても)まだまだ嫌な顔をされることも多く、きちんと町内や近隣のご理解を得られているという前提は何よりも重要!
飼い主様がここを最初にきちんとしてくださっていたおかげで、後に私がシッターに伺ってからも本当にお世話がしやすくて助かりました。
お世話中に通り過ぎるご近所さんはリンちゃん&レオちゃんに温かいまなざしを向けてくださるだけでなく、私にも会釈をしてくださったり、「ごくろうさま〜」と声をかけてくださったり、すっかり顔見知りになって立ち話で盛り上がってしまったり、本当に穏やかで心優しい住民の方々に恵まれた場所でした。



こうして始まったリンちゃん&レオちゃんの地域猫生活。
飼い主様は充分な食事と快適な寝床を敷地内に用意してふたりを受け入れました。

最初の1〜2年は猫風邪にかかったり、他の猫に攻撃されて大けがをしたり、何日も姿を現さなかったりと心配な出来事も多かったそうですが、そのたびに病院に連れて行き、投薬をし、姿を探し、懸命に必要な治療やケアを続けた飼い主様、来る日も来る日も
「ここに来ればおなかいっぱいごはんが食べられるよ」
「ここなら安心して眠れるよ」
ということをお世話を通じて根気強くふたりに伝え続けました。
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リンちゃん&レオちゃんの地域猫生活も3年を過ぎる頃には、ふたりの体調も安定し、危険な目に遭ってケガをするようなこともなくなり、決まった行動範囲の中で穏やかな生活を送れるようになっていました。
ちょうどその頃、冒頭のお問い合わせのお電話をいただき、私は初めて飼い主様とリンちゃん&レオちゃんにお会いしたのです。
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撮りためたたくさんの写真の中から掘り起こした9年前の1枚。
初めて会った頃のリンちゃん&レオちゃん(推定3〜4歳くらい)お顔がまんまるで、まだ表情にはあどけなさも残って、可愛らしい💕


初回のお打ち合わせでふたりのお世話内容や生活環境を拝見した時、私は心底驚きました。
これまで地域猫ちゃんのお世話の様子を何軒か見てきた中で「だいたいこんな感じかなぁ」と想像していたものと、はるかに違っていたからです。


…というわけで第1話はここまで。
次回はリンちゃん&レオちゃんの驚きの地域猫ライフと、シッティングの様子、シッターが必要になった背景についてお話ししていきたいと思います。


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2024年01月25日

シッター日記 2023夏&秋 〜Part5〜

年末にアップしきれずに年を越してしまったシッター日記 2023夏&秋編。
最終回のPart5、本日ようやく更新です💦


日なたの芝生で気持ちよくお散歩を楽しんでいるのはトイプードルのぽん太くん。
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ぽん太くん、お目目はほぼ見えていないのですが、いつもの公園に行くと芝生の平らで歩きやすいところが何となくわかっていて、ここだ!と確信すると結構なスピードで臆せずスタスタ歩きます。
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私がもし目が見えていなかったら、絶対にこんなにスタスタ歩けません!

草や木の根元、柵など気になるスポットのニオイはのニオイをクンクン嗅いだり、
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水辺の遊歩道では柵の間から水路のニオイをクンクン。
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目が見えないぶん、嗅覚をフルに活用してお散歩を楽しんでいます。

帰宅してからも嗅覚はフル稼働!
大好きなおやつのありかは1粒たりとも嗅ぎ逃しません!!
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お次はジャックラッセルテリアのチャドくん。
カメラを向けたら青空に負けないとびっきりの笑顔を見せてくれました。
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チャドくんには長らく一緒に暮らしている亀のペルカちゃんと
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最近家族に仲間入りしたコザクラインコの翡翠ちゃん(愛称:スイちゃん)がいます。
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スイちゃんはとっても元気でフレンドリー。
初めて会った時から私の手や肩に乗ってきてくれました。

1日1回はカゴから出て遊んでいるスイちゃん。
お部屋を元気に飛び回り、大好きなひまわりの種を手に取ると早く食べたくて袋をツンツンしていました。
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あまりスイちゃんばかりと遊んでいるとチャドくんが焼きもちを焼いてしまうので、ほどほどにしてお散歩に出発。
自分だけに注目してもらえるお散歩の時間は嬉しくて再び満面の笑みになるチャドくんなのでした。
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続いては、加湿器の陰からひょっこりお顔を出しているマンチカンのあんこちゃん。
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いつもお世話に伺うと、玄関まで来てスリスリしながらご機嫌でお出迎えしてくれます。
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いつもご機嫌なのは、とにかく遊びたくて仕方ないから。
ひとたびオモチャを見せるとこの通り。
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とても穏やかな性格で人には絶対に爪を立てたり噛んだりすることはしないあんちゃんですが、オモチャを捕獲するときは歯も爪もむき出しのハンターモード全開!

たくさん遊ぶからお腹もすくようで、ごはんやおやつにも真剣なまなざしのあんちゃんです。
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お次は二人揃って玄関までお出迎えに来てくれたスコティッシュフォールドのぐんちゃんとアメショーの舞花ちゃん。
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ぐんちゃん&舞花ちゃんにごはんを食べてもらっている間に、一緒に暮らすセキセイインコのピーちゃん、亀の太郎くん&はなちゃん、金魚のピンポンくんのお世話を終え、
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オモチャを手にすると「待ってました!」の二人。
カーペットやお気に入りの爪とぎの周りでオモチャやリボンを追いかけるぐんちゃんと
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洗面台に飛び乗ったり、フローリングの上で大ジャンプを決めたりと、お転婆ぶりが炸裂の舞花ちゃん
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二人ともいつも通り元気にお留守番を頑張ってくれました。


ラストは若いのにくつろぐ姿に余裕と風格が漂っている、いちごちゃん。
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いちごちゃんからは怒ったり、ご機嫌斜めだったり、警戒したりという「マイナスの感情」というものをこれまでに一度も感じたことがなく、とにかくいつも穏やかでご機嫌。
今回もかなり久しぶりのお世話だったにもかかわらず、とってもリラックスした様子でお留守番の日々を過ごしてくれました。

遊び始めるとぶれた写真しか撮れないくらい元気に飛んだり跳ねたり、
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飼い主様いわく普段はここまで上らないというキャットタワーの頂上まで駆け上がり、
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遊び疲れてもまだまだ遊びたくて寝転んだ姿勢のまま遊び続けるいちごちゃん。
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連日いつも以上にハイテンションで遊んでいるいちごちゃんの様子に、ご報告をご覧になった飼い主様から「自分はネコちゃんとの遊び方が下手なんだなぁと反省しました」とのお返事をいただいてしまって…いえいえ、そんなことはないんです!
きっと、普段飼い主様がされる遊びとは違うことを私がするので、物珍しくてワクワクしているだけなんだと思います。

それにしても、いちごちゃんのワクワク顔、本当にかわいかったなぁ💛
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最後はいちごちゃんのおまけショットで締めくくり。
寝起きにブルブルっと首を振るった時の「ドリル」の瞬間!
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ドリルしててもお目目キラキラ、可愛いいちごちゃんです。


というわけで、シッター日記 2023夏&秋編はこれにて終了。
年またぎで長らくのお付き合いをありがとうございました。
その後の写真もまたどんどん溜まってきているので、また近いうちにシッター日記冬編をお届けできたらと思っていますが、その前に確定申告を済ませねばー!!!


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